イタリア漆喰 ラスチコ

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創業期ものがたり 第 4 話

第 4 話 朝星 夜星のぶっ通し               
       
これまで兄の瓦製造の仕事を手伝っていた俊次の、瓦職人としての腕は、悪くはなかったようで、大きな失敗もなく、創業初の瓦から、順調に生産を開始できました。

妻ちかと2人で始めたのですが、すぐに2人、3人と人を雇って仕事を手伝ってもらうようになりました。土窯1基だけでしたので、作った分だけ売れていき、納品に間に合わせるのに、必死でした。

近江商人は、朝星が出ている頃から天秤をかついで仕事を始め、夜星を仰ぎ見ながら帰って天秤を置いたと言われますが、俊次とちかは、雇い人が帰った後も、交代で、食事し、眠りながら、ぶっ通しで、作業を続けていたと言います。

有難い事に、俊次もちかも、健康な体に恵まれ、気力に満ちていまし、3人の息子たちには、いっさいかまってやれませんでしたが、雑草のように、勝手に元気に大きく育っていました。

ちかは、96才で天寿を全うするその間際まで、「瓦屋は、えらい仕事やけど、こんなええ仕事はあらへん。いくら作っておいても、腐らへんし、屋根は必ずある。台風や雨漏りで困っている人には有難いと思うてもらえる!」といって、若い頃、瓦屋をなりわいに出来た事を、感謝していた人です。

台風の後などは、予定外で、遠い所から半日くらい歩いて瓦を買いに来られる人は、大勢おられました。
そんな時は、作っている間に合わず、俊次とちかの住まいの屋根や塀の瓦をはがして、持って帰って頂いていたので、2人の家の屋根は、度々まる裸になっていたそうです。
          
    
次回へつづく・・・・・  第 5 話 「ひたすらコツコツ」 http://d.hatena.ne.jp/mikamsmatuuu/20060624
          

       
        
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